こんにちは。藤沢の歯医者「おだがき歯科クリニック」の小田柿です。
私が歯科医師になって10年程が経ちましたが、一昔前に比べ、口臭を気にされる患者さんが多くなってきたように感じます。
口臭は社会生活をしていくうえでコミュニケーションの障害になることもあります。
このあたりが以前に比べ、世間の中でエチケットとして重要視されてきたことが要因と考えているのですが、今回は、その口臭の改善策についてお話したいと思います。
そもそも口臭の原因は何なのでしょう?
口臭の約9割が口の中に原因があります。
その他の原因として胃病など全身疾患を疑うこともありますが、こちらは比較的稀なケースと言えます。
口臭には3つの種類があります。
①生理的口臭
口臭はだれにでもあり、一日のうちでもニオイには強弱があります。
特に起床直後は口臭が強くなりますが、これは寝ている間は唾液(つば)の分泌量が減り、口の中の細菌が増殖するためです。
この生理的口臭は、朝食をとる事で改善されることが多いです。
②心因性口臭
心因性とは、口臭レベルは高くないが、本人が「口臭がある」と思い込み、対人恐怖や社会的不適応を生じているケースです。
③病的口臭
病的口臭は治療が必要で、口腔疾患や全身疾患により引き起こされます。
このうち歯周病や舌の汚れ、ストレスや薬による唾液分泌の減少(ドライマウス)など口の中が原因とされるものが約90%を占めていると言われています。
口臭予防には歯や舌を普段から清潔に保つことが大切です。
口の中を清潔にするなど日常のケアで改善できるものも多いので、当院では患者さんのブラッシング指導(TBI:Tooth Brushing Instruction)に力を入れております。
また、口臭の原因となる、VSC(揮発性硫黄化合物:お口の中の細菌が、タンパク質を分解するときに出すニオイ物質)を抑制してくれる「ハイザック」という商品や
スウェーデンにある企業(バイオガイア)が研究開発したL.ロイテリ菌(乳酸菌)を利用したサプリメント「プロデンティス」を補助的に使う事も口臭改善に効果があると言われています。
「プロデンティス」は人母乳由来の善玉菌を利用したものなので、副作用はなく、お口の中だけではなく、体全体の細菌バランスを改善します。
口臭で悩んでいる人の割合は40代~50代が一番多く、働き盛りの年代が一番口臭を意識しているという報告もあります。
原因は様々ですが、一般的にはお口の中に原因がある場合が多いので、これらの治療法で解決する事が多いと思われます。
お口のニオイについてお悩みの方は、治療の際にご相談下さい。