こんにちは。藤沢の歯医者「おだがき歯科クリニック」の小田柿です。
はじめて来院された患者さんから「歯周病って治るんですか?」とご質問をよく頂くことがあります。
どの時点で治ったと判断するかにもよりますが、
歯周病は歯周病菌の感染によって惹き起こされる病気であり、
予防することや、治療を受けることで治癒も期待で出来ます。
大切なのは、
予防、診断、治療、そしてメインテナンスです。
この20年間の間に、歯周病治療は急速な進歩を遂げました。
以前は“不治の病”とさえ言われていた歯周病も、現在では進行を抑制することが可能になり、健康な歯肉を取り戻すことができます。
まず、歯周病の原因は歯垢(プラーク)ですから、それを“ためない”、“増やさない”ことが基本です。
そのためには “セルフケア”、つまり毎日の正しい歯磨きにより、歯の表面を歯垢の無い清潔な状態にしておく事が何より大切なことです。
歯周病の恐ろしい点は、ある程度進行するまで痛みをあまり感じずに、症状がじわじわと進んでしまうことです。(歯周病はサイレントディジーズ“静かなる病気”とも呼ばれています)
痛みや腫れの症状が出てくるのは末期になってからで、それまではほとんど自覚症状がありません。これがこの病気の最大の特徴で、また一番恐いところなのです。
患者さんがはじめて来院されてからしばらく通院され、治療が一段落すると、
その次の予約からはメインテナンスに移っていきます。
歯周病は、再発の多い病気と言われています。治療により症状が改善したとしても、一度溶けてしまった骨が元通りに治ったわけではなく、ほとんどが歯と歯ぐきが弱い結合で治っているのにすぎないのです。
歯磨きが不十分であったり、メインテナンスを怠ったりすると、細菌が再び活動を始めて歯周ポケットが深くなり比較的容易に「再発」を起こします。
また、残念ながら治療の限界のため、病状は安定していても部分的に治りきれない所が残ってしまうこともあります。
そのような場合でもメインテナンスを継続することにより歯周ポケットがさらに深くならないように進行を食い止めることができます。
歯周病が再発したとしても、患者さんが自覚することはやはり難しいです。
当医院では治療終了後、2~4ヶ月ごとのメインテナンスでの受診をお勧めしています。
大切な歯を失わないためにもトラブルを感じなくても定期的に歯科医院でメインテナンスを受けることが重要です。