土曜日の新規患者さんの受付一時休止のお知らせ

口臭の分類

こんにちは。藤沢の歯医者「おだがき歯科クリニック」の小田柿です。

当クリニックには歯周病を初め様々なお悩みを抱えて来院される患者さんがいらっしゃいますが、
私が勤務医だった時代から考えてもここ数年は「口臭が気になる」ということでいらっしゃる方が増えているように感じます。

これは、昔に比べて口臭の強い方が増加したというよりも、

歯周病や虫歯予防など、お口の中についての関心がある方々が増加傾向にあることに加えて、

近年は、会社に勤務されている患者さん方など一般社会において、服装などの「身だしなみ」や「言葉遣い」と並んで
「口臭対策」というものが
エチケットとして認識される傾向が強まっていることが理由と考えられます。

なので最近は決して「口臭」がそれほど顕著でなかったり、誰から指摘されたわけでなくとも「口臭治療」についてのご質問を頂くことも多いです。

昔であれば、「口臭」と聞くとなかなか恥ずかしくてクリニックを受診することもためらってしまう方が多くいらっしゃったかもしれませんが、

今や、「口臭治療」を受けることは決して恥ずかしいことではなく、
エチケットの一貫として、わりと気軽に受診しやすい環境が整ってきたのかもしれません。

口臭には大きく分けて5つの種類があり、それぞれに合わせた口臭対策、口臭治療が必要になります。
口臭のことが気になったり、お悩みのある方がいらっしゃいましたら、まずは一度ご相談頂けたらと思います。

【口臭の分類】

①生理的口臭
誰にでもある臭いで、
起床直後、空腹時、緊張時は特に口臭は強まります。

これは唾液の分泌が減少し、細菌が増殖して口臭の原因物質である

揮発性硫黄化合物(VSC)

が多く作られるためです。
しかし、歯みがきで細菌やVSCが減少し、食事をしたり、水分を積極的に補給するようにすることで唾液量が増加すれば急激に口臭は弱まります。

したがって生活習慣の改善でよくなり、治療の必要はありません。

また女性の生理・妊娠時などホルモンバランスの変化に伴う口臭や乳幼児期、思春期、成人期、老齢期、それぞれの年代固有の臭気もこれにあたります。

生理的口臭の特徴としては、

病的口臭ではないので常に周囲の人たちを不快にするわけでなく、時々不快にする事がある程度で、
通常の会話距離では、わかりにくく、極端に近づいた場合に感じる程度の口臭です。

病的口臭と異なり、本人も気が付かない事が多いですが、
一度、口臭が気になり不安になると、より口臭を感じるようになる傾向にあります。

②病的口臭

耳鼻科咽喉科系の病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気に加え、
糖尿病、肝臓疾患などが原因で口臭が起こる場合がありますが、

病的口臭の90%以上は口の中にその原因があり、

・歯周病
・むし歯(う蝕)
・歯垢(プラーク)
・歯石
・舌苔(ぜったい:舌の表面に付着する白いコケ状の細菌の固まり)
・口腔乾燥(唾液の分泌量の減少によるため、加齢による生理的口臭とストレス性の口臭にも分類されることもあります)、
・義歯(入れ歯)の清掃不良
・不適合修復物・補輟物(古くなったりキレイに合っていない詰め物や銀歯など)
・口腔癌(舌癌など)

などがあげられます。

病気の原因を治療することで口臭を減らしたり、治すことが可能で、つまりほとんどのケースが歯科治療により、改善することが可能です。

③飲食物・嗜好品による口臭

ニンニク、ネギ、酒、タバコ等による口臭は一時的なもので、時間の経過とともに臭いも無くなりますので治療の必要はありません。

④ストレスによる口臭
ストレスにより唾液の分泌量が少なくなると口の中が臭くなります。

⑤心因性口臭(仮性口臭)
様々な理由により自分自身で強い臭いがあると思い込んでしまう方がいます。